稚なくて愛を知らず

「稚なくて愛を知らず 」

たぐいまれなる美貌の持ち主の主人公みどりは 幼い頃から両親の愛情をいっしんに受けて育った。

花のように可愛らしい女の子だったみどりは 誰からも愛されてちやほやされた。 そしてみどりもそれがあたりまえだと思って 育っていった。

やがてなにもかも非の打ちどころのない女性に 成長したかのように見えたみどりだが 彼女にはゆいいつ欠点があった。 しかもそれは致命的な欠点だった。

実は彼女は、今まで人から愛情を与えてもらうばかりで 人に愛情を与えることを知らずにきてしまったのだ。

そんなふうにみどりは、人を愛することができない女性に育ってしまった。 男性にも全く興味が持てなかった。 そういうみどりも適齢期になり親のすすめで 見合いをしてしぶしぶ結婚することになる。 本当は、できれば父と母のもとで一生暮らしたいと思っていたのだが。 現実は容赦しなかった。 嫁ぐ日に、母から初夜の心得えを教わるみどりだが いいようのない恐怖に包まれていた。

続く

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